父の闘病記
父の二周忌が近づいてきた。 このブログに未だにアクセスがあるということは、世の中でまさに今闘病生活を送っている人がいらっしゃるということの証なんだと思っている。 不治の病といわれるこの病気だが、家族のサポート次第で余命が変わる余地も多少ある…
父が死んだのは、一年前の蒸し暑い夏だった。 明日は一周忌で、ずっと家に置いてあった骨壺をついに納骨するのだ。 膠芽腫という病気はどのように進行し、どのように人を死に至らせるのか。 それに家族がどう向き合ったのか。 昔の私と同じように知りたい人…
癌で闘病する家族にとって一番大事なことは何なのか、ふと書かなきゃいけないと思ったので筆をとろうと思う。 癌患者を看病する家族には、尋常じゃないストレスがかかる。 これは体験していない人にはわからないことだと思う。 具体的には以下のようなストレ…
約一カ月ほど前、父が亡くなった。 父が亡くなっていくプロセスを、きちんと残して他の闘病している人の安心材料少しでもなればいい、 また私自身もどんどん抜け落ちていくであろう父の記憶を留めておきたい。そう思っていた。 でも、なかなか筆が進まなかっ…
おととい、父の病態が悪化した。 39度の熱が出て、呼吸も時たま止まり、意識レベルも低下した。 お医者さんは、「熱が下がったとしても意識レベルが戻ることはないだろう。あと数日か長くて一週間でしょう。覚悟してください。」といった。 私は、この日バイ…
今ここに集中する、マインドフルネスが流行っているのをご存じだろうか。 要は頭を一時的に空っぽにして「今ここ」に集中することで、結果的に集中力を高めたり脳を休めたり、精神衛生を保とうという話だ(雑) 詳しくはマインドフルネスの書籍がたくさん出…
ゆでガエル理論とは、ゆっくり起こる環境変化に対する対応の重要性、難しさを示すたとえ話だ。 熱いお湯に突然入れられればカエルは驚いてすぐに飛び出すのに、徐々に温度が上がる水の中ではカエルは跳びだすことなくゆでガエルと化してしまう。 今の父は、…
父がそろそろ死ぬかもしれない。 そう思い、父の発症から死ぬまでをつづろうと思って始めたこのブログだが、今日はひとまず昨日起きたこと書こうと思う。 父は、昔から餃子が好きだ。 母の焼く餃子はおいしいおいしいと言って食べるし、ラーメン屋では必ず餃…
私の父は、緩やかに死んでいる。 脳腫瘍のグレード4、今の医療では完治はほぼ見込めない「膠芽腫」という病気だ。 余命として宣告された1年半を過ぎた今も、私の目の前で少しずつ弱り、穏やかに死へと歩みを進めている。 父は、世の中一般的には激務と言わ…